こんにちは、かつだむ(@tonkatsufarm1)です。
今回は、「大学・大学院におけるアカハラの実態」について解説します。
「アカハラ」という言葉は一般的には聞き慣れない方が多いかもしれませんが、簡潔に言うと「大学や大学院などの教育機関における嫌がらせ」のことです。
「パワハラ」や「セクハラ」などと同じハラスメント(嫌がらせ)の一種です。
この「アカハラ」ですが、僕の周辺でも実際にアカハラまがいの指導が行われており、決して他人事ではないと感じています。
そこで、本記事では「アカハラの実態」や「アカハラを受けた時の対策」について解説していきます。
本記事の内容は以下の通り。
✔アカハラとは
✔ハラスメントの問題点
✔アカハラの実態
①インターンを取り消される
②やりたい研究をさせてもらえない
③過度な暴言
✔アカハラを受けた時の対策


そんな方の参考になれば幸いです。
アカハラとは
アカハラとは「アカデミックハラスメント」の略で、「大学などの教員がその立場を利用し、立場的に弱い人間に嫌がらせをすること」です。
実際に起こっている事例としては、「教授などによる学生への嫌がらせ」が多いようです。
また、嫌がらせと言っても様々で、具体的には以下のようなパターンが挙げられます。
・研究の邪魔をする
・理由もなく進級、卒業をさせない
・過度な暴言、暴力により苦痛を与える
「暴言、暴力」はハラスメントの域を超えているような気もしますね…。
ハラスメントの問題点
パワハラをはじめとした「ハラスメント」はその線引きが難しいこともあり、ハラスメントする側が自覚なく行っている場合もあります。
また、ハラスメントされる側がどう感じるかによって、その言動がハラスメントなのかどうかが変わってきます。
このような側面から、客観的にハラスメントの有無を判断するのは難しく、それがハラスメントが蔓延する原因の1つになっています。
要するに、「ハラスメントする側もされる側も、加害者意識・被害者意識がない場合が多い」ということです。
そして、このように加害者・被害者共にハラスメントに対する意識が低いと「ハラスメントがエスカレートしてしまう」という問題があります。


といったパターンです。
アカハラも他のハラスメントと同様「加害者・被害者が共に気付いていないパターン」が多く、アカハラをエスカレートさせないためにも教育機関の関係者の意識を改善する必要があると感じています。
また、被害者となりうる「学生」も、アカハラされるかもしれないという危機感を持っておくことが大事です。
大学・大学院におけるアカハラの実態
①インターンを取り消される
では、実際に僕の周辺で起こったアカハラの事例を紹介していきます。
まずは「インターンを取り消される」というアカハラ。
修士1年生の夏休みには、インターンシップに参加する人がけっこういます。
実際の企業での職務を体験でき、さらに就活にも有利になるという絶好のチャンス。
期間としては2~3週間の企業が多いですね。
これは僕とは違う研究室の先輩の話なのですが、その先輩も大手メーカーのインターンシップが決定していたようです。
ところが、インターンシップに行くということを研究室の教授に告げると

そう言われ、泣く泣くインターンシップを不参加にしたそうです。
完全なるアカハラですよね。
インターンシップは就職活動ではないのかもしれませんが、就職活動を妨害するのも立派なアカハラです。



そう感じましたね。
やっぱりコアタイムがない研究室のほうが良いです。(話が逸れてすいません)
②やりたい研究をさせてもらえない
2つ目は「やりたい研究をさせてもらえない」というアカハラ。
まず前提として、本当にやりたい研究ができる研究室って限られていると思います。
「教授から提案された研究に取り組む」という形で、各々の研究テーマが決まっている場合が多いでしょう。
そこまではいいんですよ。
学生に最初から研究テーマを決められるほどの知識や能力があるわけではないですから。
ただ、僕が見たり聞いたりするのは「研究とは関係の無い部分のせいで研究が進まない」というパターン。
具体的な例を挙げると
実験結果が明らかにおかしい。(原因不明のノイズが乗るなど)
↓
教授から「原因を突き止めるまで研究するな」と言われる。
↓
研究が進まず試験機の状態ばかり確かめる毎日。
という人がいました。
たしかに、研究の信頼性を確保するためには問題の原因を究明するのは大事です。
しかし、試験機の状態を確かめるのは研究ではありません。
教授も一緒に原因を考えてくれるならまだしも、それを放置して学生に押し付けるのはアカハラです。
研究をさせずに、試験機のメンテナンスをしろと言っているようなものですからね。
まあ、データの取り扱いなどについて学ばせるという意図もあるのかもしれませんが、それで貴重な大学院生活を浪費させるのはおかしいと思います。
ある程度考えさせて、それでも分からないなら少し手を差し伸べることも必要なのではないでしょうか。
③過度な暴言
最後は「過度な暴言」というアカハラ。
最もポピュラーなアカハラかもしれません。
そして、「暴言」はアカハラかどうかの判断が難しくタチが悪いです。
僕の研究室でもよくあります。


こんなこと言われたら、萎縮して研究の相談もできなくなってしまいます。
研究活動において、努力が足りない時に「叱る」のは悪いことではありません。
むしろ必要なことだと思っています。
ただ、感情的になって「怒る」のは違います。
上記のような「ボケてるんか」「時間の無駄」といった発言は、ただ自分のイライラを学生にぶつけているだけです。
そんな個人的な感情をぶつけたところで、学生が成長するわけがありません。
余談ですが、こういうことを言うと

と言う人がいます。
そんな時、ゆとり世代は

としか思えないのですが、僕だけですかね笑
大学・大学院でアカハラを受けた時の対策
最後に、「アカハラを受けた時の対策」について。
僕は大学でハラスメント講習を受けたこともあり、その時聞かせていただいたアドバイスを基に対策を提案しておきます。
まず、近年はアカハラをはじめとしたハラスメントに対する世間の目が厳しくなっており、大学もハラスメントを厳しく監視しています。
ニュースになろうものなら、大学のイメージが悪くなってしまいますからね。
では、アカハラを受けていると感じた時にどうするか。
具体的な対策としては「学内及び学外のハラスメント相談室を頼る」ということが挙げられます。
間違っても教授に直接盾突こうとはしないでください。
アカハラがエスカレートする可能性がありますから。
ここでポイントなのは、大学の事務室ではなく「できるだけ中立的な立場の相手に相談する」ということ。
大学側に相談すると、大事にしたくないので揉み消されてしまう可能性があります。
そういった意味では、「学内のハラスメント相談室」よりも「学外のハラスメント相談室」のほうが良いかもしれません。
ただ、対応の速さという部分では「学内のハラスメント相談室」に分があります。
以上のことを踏まえておすすめするのは以下の手順。
- まずは「学内のハラスメント相談室」に相談してみる。
- アカハラが改善されない場合や対応が良くない場合は、その部分も含めて「学外のハラスメント相談室に相談する」
一番良くないのは、誰にも相談せず一人で抱え込むことです。
教授といえども、大学という大きな組織の中の一部にすぎません。
その組織の中では教授の存在なんかちっぽけなものですから、より大きな組織に頼り、排除できるなら排除してしまいましょう。
大学・大学院におけるアカハラまとめ
今回は「大学・大学院におけるアカハラの実態」を紹介して、内容は以下の通りでした。
✔アカハラとは
✔ハラスメントの問題点
✔アカハラの実態
①インターンを取り消される
②やりたい研究をさせてもらえない
③過度な暴言
✔アカハラを受けた時の対策
研究室に所属するまではあまり感じなかったのですが、アカハラは意外と身近なところに存在しています。
それを大事にするかどうかは個人の判断によりますが、自分や友達に大きな害を及ぼすと感じたなら迷わず相談しましょう。
それ以前に「アカハラ」に対する世間の認知度を上げることも重要ですね。
アカハラの存在を知らないと相談するという考えにも至らないし、相談室があることにも気付けないですからね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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ではまた!